メールマガジン - vol.14《江戸川区で児童虐待事件》2010年1月26日
【江戸川区で児童虐待事件】
私の地元・江戸川区で7歳の男の子が継父から虐待を受けなくなる
という事件が起こりました。今日の新聞各紙で大きく取り上げられて
いるので、ご存知の方も多いでしょう。
報道によりますと、昨年の9月に亡くなった男児を診察した歯科医師
が男児の身体にあざがあることに気が付き、虐待の恐れがあるとして
、江戸川区の子ども家庭支援センターに通報していました。通報を受
けたセンターは男児通う小学校に連絡し、校長と担任の先生が家庭
訪問すると、継父はしつけのつもりで暴力を振るったと虐待したことを
認めました。墨田児童相談所にも報告がされていましたが、継父が
反省しているということで、対応を学校に委ねることとしていたそうで
す。
私も地元で起こった事件なので関心があり、江戸川区の教育長に
事実確認を含めて意見交換をしました。
それによると、男児の母親は欠席の際にはきちんと学校に連絡も入
れるし、宿題もやらせているようでしたし、忘れものもなく、問題ある親
だという認識はしていなかったそうです。また、9月以降、学校を休み
がちではありましたが、男児に目に見えるあざもなかったようです。担
任の先生も家庭訪問を3回行ない、母親とは会っていましたが、家の
中に入り込んで、中を確認することまではなかなか出来ないので、こ
れ以上の対応を求めるのはちょっと酷でしょう。
学校だけに任せるのではなく、子ども家庭支援センター、児相、民
生児童委員の誰かが、その後も虐待が行なわれていないか、家庭訪
問を頻繁に行なったり、近所から話を聞いたりしていたら、防げたの
かもしれません。
しかし、事件は起こってしまいました。問題点はいくつかあると思いま
す。
まず、虐待の対応を学校に委ねてしまったことが最大の問題。
小学校には他の生徒もいます。場合によっては、他に別の問題を抱
えていて対応が必要な子どももいるかもしれません。そういう状況で
学校だけが虐待問題を抱えるのは無理だと感じます。
本来なら、家庭支援センターや児童相談所が専門的な見地からし
っかりと対応すべきでしたが、児童相談所の職員は非常に多くの案
件を抱えており、目の前に降ってくる事案に対応するのでアップアッ
プしていて、緊急性が感じられないと、どんどんと後回しになってしま
う傾向があります。
地域の民生児童委員がもう少し機能していれば、より丁寧な対応が
出来たのかもしれませんが、現状では、民生児童委員に虐待の対応
を任せるのは難しいでしょう。
児相が学校に任せてしまったのは、業務が忙しすぎることが最大の
要因。人手不足を解消しない限り、同様な事件が続いてしまうことで
しょう。
そして、学校の先生は自ら抱えるのではなく、積極的に児相や子ど
も家庭支援センターの力を借りるべきです。専門的な知識がないと対
応が難しい場合もありますし、立ち入り調査を行なうには、警察など
の協力も必要だからです。
民生児童委員の選任方法も見直す必要があるかもしれません。そ
の地域の民生児童委員がどのような方だったかは知りませんが、地
元の町会からの推薦では単なる名誉職としてしか考えていないような
方もいたりと、人によって熱心さや力量にバラつきがありすぎるから
です。
児童虐待の問題は親権やプライバシーの問題とも絡んで、非常に
対応が難しい事案が多いのが実態です。また、密室で行われている
ために確証を掴むのも非常に難しいものがあります。
通報があったり、虐待の恐れがある場合は、粘り強く関係者が関心を
持ち続けることが重要なのだと感じました。
事があった時は対応するけど、その後は…とならないようにしなくて
はなりません。
それには学校と子ども家庭支援センターや児童相談所との連絡を密
に行なうことが必要です。
しかし、そのためには、児童相談所の人員を増員する必要がありま
す。
厳しい自治体財政ではありますが、《コンクリートから人へ》を実行
する上でも、児童相談所の相談体制を整える必要があるでしょう。