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メールマガジン - vol.21《子ども手当、高校無償化法案が衆議院で可決》

vol.21《子ども手当、高校無償化法案が衆議院で可決》

カテゴリ : 
メールマガジン
更新:
2010-3-16 18:35

 

 

 本日の本会議で民主党が先の衆院選の目玉政策として打ち出した子ども手当と高校無償化法案の採決が行われ、連立三党に加えて共産党、公明党など賛成多数で可決、参議院に送られました。国民の皆さんが期待していただいている重要法案の実現が着実に進んでいます。
さて、子ども手当で論点となった部分について、私なりの考えを述べさせていただきます。
子ども手当法案の審議の中で最も議論となり、反対の論拠とされたのは、母国にお子さんを残してきた日本に居住している外国人の親に対しても支給されることとなっていますが、これに対して、ブローカーが暗躍して、養子を進めて何百人分の手当を支給する外国人が出るのではないかという荒唐無稽な批判がありました。実際に自民党議員も質問の中で、アラブの大富豪で50人の子どもがいる人が日本に来た場合も支給するのかとか、教会の神父さんで何百人も養子縁組して子どもを育てている場合も支給するのかとか、ある国では86人奥さんがいて、178人の子どもがいる人(質問では実名を挙げていました)がいるが、その人が日本に住んだ場合も支給するのかなどと非現実的な例示をされていました。
まず、この点について、大きな勘違い、もしくは、意図的に報じられていない重要な点は、これまでの児童手当でも同様の扱いがされているということです。反対だと大騒ぎしている自民党議員は、自分達が作った制度の中身をこれまで知らなかったということになります。
児童手当は創設当初は支給を受けるのには国籍要件がありました。しかし、1979年の〈国際人権規約批准〉、1981年の〈難民条約批准〉により、社会保障に関しては、内外国民で差別をしないという国際ルールに則り、1982年から国籍要件が撤廃され、外国人への支給も行なわれるようになったのです。この改正の時には自民党は官僚任せだったので、気がつかなかったということなのでしょうか?
確かに、国の財政が大変な時に、どうして外国にいる子どもにまで手当を支給するのだという声が出てくるのも理解は出来ます。
国内での居住要件を設けるべきだという主張もあります。しかし、居住要件を設けると、子どもが海外に留学している場合、日本人であってもその間は手当の支給対象とならなくなってしまうのです。
手当の支給を受けるには子どもを監護している、もしくは、生計を一にしているというように子どもを実際に養育していることが必要になります。
海外に子どもを残している場合、養育実態が正確に把握できるのかという難問があります。ですから、今後は、子どもへの送金の記録の提出を求めるなど、不正受給が行なわれないようにしなくてはならないとは思います。また、不自然に子どもが多い場合などは現地の大使館が調査を行ない実態把握するまでは支給を行なわないなどの対応も可能だと思います。ただし、現実的にはこのような不正を行なう人は圧倒的に少数で、このような極端な例を取り挙げて、全体がおかしいという話にはならないと感じます。
児童手当で問題とされなかったことが、子ども手当になって急に問題となるというのも不可思議で、23年度の本格実施に向けて、まずは対象となる外国人がどのくらいいるのか、そして、不正を行なっているのではと疑わしい例がどの位あるのかなどの実態把握を努めるべきでしょう。
私の個人的な意見ですが、子どもを《監護》するということの定義をしっかりと行なうことが必要だと考えます。《監護》とは子どもを手元に置いて養育していることで、経済的に養っているだけでは《監護》とは認めない。親が病気などで一時的に手元に置いておけない場合や留学など子どもの事情で親元を離れている場合については例外として認めるというようにすれば、国内居住の要件を設ける必要がなくなります。
《監護》とは子どもを手元に置いて養育していることとすれば、子どもを母国に残してまで日本で働かなくてはならない相当の理由が無い限り、母国に子どもを残してきた場合、支給要件には該当しないということになります。
ただ、この反対意見を聞いていて非常に残念だと感じるのは、外国人に対して何か行なおうとすると強烈に反対するという外国人に対して寛容でなくなっている国民が多くなっているという感じがすることです。ただでさえ人権後進国と言われている日本で子ども手当の支給に関して、外国人に支給するのはけしからんという論調がまかり通ってしまうのは、国際社会の中で恥ずかしいことだと感じます。
〈情けは人の為ならず〉ということわざもあります。外国人に対して寛大であることが、結果として日本の国益になるのだという視点を持ちたいものです。
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