メールマガジン - 201003のエントリ
本日の本会議で民主党が先の衆院選の目玉政策として打ち出した子ども手当と高校無償化法案の採決が行われ、連立三党に加えて共産党、公明党など賛成多数で可決、参議院に送られました。国民の皆さんが期待していただいている重要法案の実現が着実に進んでいます。
さて、子ども手当で論点となった部分について、私なりの考えを述べさせていただきます。
子ども手当法案の審議の中で最も議論となり、反対の論拠とされたのは、母国にお子さんを残してきた日本に居住している外国人の親に対しても支給されることとなっていますが、これに対して、ブローカーが暗躍して、養子を進めて何百人分の手当を支給する外国人が出るのではないかという荒唐無稽な批判がありました。実際に自民党議員も質問の中で、アラブの大富豪で50人の子どもがいる人が日本に来た場合も支給するのかとか、教会の神父さんで何百人も養子縁組して子どもを育てている場合も支給するのかとか、ある国では86人奥さんがいて、178人の子どもがいる人(質問では実名を挙げていました)がいるが、その人が日本に住んだ場合も支給するのかなどと非現実的な例示をされていました。
まず、この点について、大きな勘違い、もしくは、意図的に報じられていない重要な点は、これまでの児童手当でも同様の扱いがされているということです。反対だと大騒ぎしている自民党議員は、自分達が作った制度の中身をこれまで知らなかったということになります。
児童手当は創設当初は支給を受けるのには国籍要件がありました。しかし、1979年の〈国際人権規約批准〉、1981年の〈難民条約批准〉により、社会保障に関しては、内外国民で差別をしないという国際ルールに則り、1982年から国籍要件が撤廃され、外国人への支給も行なわれるようになったのです。この改正の時には自民党は官僚任せだったので、気がつかなかったということなのでしょうか?
確かに、国の財政が大変な時に、どうして外国にいる子どもにまで手当を支給するのだという声が出てくるのも理解は出来ます。
国内での居住要件を設けるべきだという主張もあります。しかし、居住要件を設けると、子どもが海外に留学している場合、日本人であってもその間は手当の支給対象とならなくなってしまうのです。
手当の支給を受けるには子どもを監護している、もしくは、生計を一にしているというように子どもを実際に養育していることが必要になります。
海外に子どもを残している場合、養育実態が正確に把握できるのかという難問があります。ですから、今後は、子どもへの送金の記録の提出を求めるなど、不正受給が行なわれないようにしなくてはならないとは思います。また、不自然に子どもが多い場合などは現地の大使館が調査を行ない実態把握するまでは支給を行なわないなどの対応も可能だと思います。ただし、現実的にはこのような不正を行なう人は圧倒的に少数で、このような極端な例を取り挙げて、全体がおかしいという話にはならないと感じます。
児童手当で問題とされなかったことが、子ども手当になって急に問題となるというのも不可思議で、23年度の本格実施に向けて、まずは対象となる外国人がどのくらいいるのか、そして、不正を行なっているのではと疑わしい例がどの位あるのかなどの実態把握を努めるべきでしょう。
私の個人的な意見ですが、子どもを《監護》するということの定義をしっかりと行なうことが必要だと考えます。《監護》とは子どもを手元に置いて養育していることで、経済的に養っているだけでは《監護》とは認めない。親が病気などで一時的に手元に置いておけない場合や留学など子どもの事情で親元を離れている場合については例外として認めるというようにすれば、国内居住の要件を設ける必要がなくなります。
《監護》とは子どもを手元に置いて養育していることとすれば、子どもを母国に残してまで日本で働かなくてはならない相当の理由が無い限り、母国に子どもを残してきた場合、支給要件には該当しないということになります。
ただ、この反対意見を聞いていて非常に残念だと感じるのは、外国人に対して何か行なおうとすると強烈に反対するという外国人に対して寛容でなくなっている国民が多くなっているという感じがすることです。ただでさえ人権後進国と言われている日本で子ども手当の支給に関して、外国人に支給するのはけしからんという論調がまかり通ってしまうのは、国際社会の中で恥ずかしいことだと感じます。
〈情けは人の為ならず〉ということわざもあります。外国人に対して寛大であることが、結果として日本の国益になるのだという視点を持ちたいものです。
今日は東京大空襲から65年目の3月10日。私の地元の小松川さくらホールで東京大空襲の犠牲者の追悼式が行なわれました。東京大空襲を経験し、記憶している方も高齢となっておりますが、戦争の悲惨さや、恐ろしさを後世に伝えていかなくてはならないと思います。
さて、国会議員も戦後生まれが大半となり、それこそ、私のように親も戦争を知らない世代が多くなっています。戦後処理で積み残していることがまだまだ多くありますが、ここでやらないと、やれなくなってしまうのではないかと危惧しています。
これまで、我が国は、戦争に行き実際に戦った軍人、軍属の方に対する恩給や補償は不十分ながら行なっていますが一般の国民への補償は全くしていませんでした。戦争により被害を受けた普通の国民が切り捨てられたことは、大いに問題があると感じています。
この他にも、原爆症の認定の問題もまだ解決していません。シベリア抑留者への補償も記念品でごまかしてしまってきました。対外的な問題だけでなく、国内でも〈戦後〉はまだ終わっていないのです。
私と同じ一期生や、同世代の議員の多くは、戦後処理にはあまり興味がないようですが、私は東京大空襲65年目の節目に当たり、自分が議員である内に全ての懸案となっている戦後処理を終わらせたいと決意を新たにしています。
豊かな世代に生まれた世代であるからこそ、その礎を築いてくださった、戦争を経験し、被害にあった方のことを忘れてはならないと思います。
※過日、民主党内に出来た、『戦後補償を考える議員連盟』の副事務局長、『戦後強制抑留者問題解決促進議連(シベリア議連)』の幹事に就任しました。
(※メールマガジン事務局より…本日3月10日発刊の東京新聞朝刊社会面、〈戦後65年 記憶〉記事の中で、戦後補償に関する初鹿議員のコメントが掲載されました。)
本日の衆議院本会議で来年度予算案の採決が行われ、民主党、社民党、国民新党の賛成多数で可決、参院に送付されました。
これで、衆議院で議決した場合、参議院で30日以内に議決がされなければ、衆議院の議決を国会の議決とするという憲法60条の規定により、来年度予算案の年内成立が確定しました。
予算委員会が始まってから、自民党は政治とカネの問題や国土交通省の箇所付けの問題など、予算の中身とは全く関係ないことばかりを取り上げ、審議拒否を度々行なうなどの抵抗を試みましたが、方針が定まらずに党内から執行部に対して不満が出るなど足並みの乱れが露呈しました。
さて、今回の予算案の目玉となるのは、マニフェストに掲げた〈子ども手当〉と〈公立高校無償化〉です。個別に法案の審議も行なわれるので、深い議論はこれからになりますが、予算が成立し、実行されるようになれば、国民の皆さんも政権交代が起こったのだということを改めて実感してくれることと思います。
昨年までとの大きな違いは、国民の皆さんが政策の中身に関心を寄せてくれているということです。今回の予算に〈子ども手当〉〈公立高校無償化〉が入っていることを知らない国民はほとんどいらっしゃらないと思いますが、自民党政権の時にその年度の予算案の目玉が何であるのかを知っていた方がどれだけいたでしょうか?恐らく、ほとんどの方が関心なかったのではないかと思います。これまでは、補助金などを受けている業界、団体が自分のところの予算は増えるかな、減らされないだろうなとか、地元の道路や橋の建設予算が付いているのかな?などと予算の成立が気になる方々はいたでしょうが、行政と直接的な関わりを持たない層までが、予算や政策の中身に関心を寄せるようになったことは画期的な変化だと感じます。
これも、マニフェストを掲げて選挙を戦わなければ起こらなかったことではないでしょうか。
実は、今回の政権交代の大きな意味は、国民が政策に関心を持ち、その中身について考えるようになったということだと思います。
新年会やその他の会合などで有権者の皆さんとお会いして、賛否含めて色々ご意見を伺います。これは、今までになかったことです。
今までの自民党に任せておけば良かったという時代が終わり、これからは国民の皆さんも政策の良し悪しを判断し、政権党もその国民の意思を尊重する政治に変わることになるでしょう。
日本の民主主義も少し進歩しました。
本日の毎日新聞社会面に病児保育に対する補助金を増額することを厚生労働省が決めたという記事が掲載されました。
基本の補助額が150万円から240万円に引きあがった上、利用者数加算も、利用者数50~199人で250万円(今年度156万円)、200~399人で425万円(同375万円)、400~599人で625万円(同575万円)となりました。
これによって、各施設は、定額制であった20年度とほぼ同額の補助金を確保できるようになります。
また、新規参入を促すために、初年度については普及定着促進費が新設され、25万~50万円が支給されることになります。
これによって、施設数が増加することが期待できます。
待機児童解消といって、保育所の定員を毎年5万人増やしていくことを目指していますが、保育所に預けられる子どもが増えれば、それに応じて、病児保育の需要も高まるのは必然です。保育所の増設と少なくとも同程度で病児保育も拡大していくことが必要だと思います。その点を考えると、今回の補助金の増額を実現できたことは大きな成果だと感じます。
また、出産一時金の直接払い制度についても、今年4月からの完全実施は半年以上延期することが決まりました。
また、介護療養病床についても23年度廃止は困難で、来年度に法改正する方向で進められています。後日、山井政務官は、来年の通常国会で法改正する旨を明言して下さいました。
このように、国会で初めての質問でしたが、具体的な形になって成果が出ました。
政治家は結果を出してこそです。